日々の記録 2024 年
12 月 6 日(金) 英文学術誌 Int. J. Heat Fluid Flow に論文が掲載
松川が筆頭著者の論文が英文学術誌 International Journal of Heat and Fluid Flow(IF: 2.6)に掲載されました!
Y. Matsukawa and T. Tsukahara, “Switching between supercritical and subcritical turbulent transitions in inner cylinder rotating Taylor–Couette–Poiseuille flow,” International Journal of Heat and Fluid Flow, 112 (2025), 109667. [Web Page (Open Access)]
外円筒が静止した状態の Taylor–Couette–Poiseuille 流で生じる層流化現象および超臨界・亜臨界遷移現象の切り替わりについて述べた論文です.本研究で対象とした円筒比 \(\eta \equiv r_\mathrm{in}/r_\mathrm{out} = 0.883\) の流れでは,内円筒回転 Reynolds 数 \(\mathit{Re}_\mathrm{in} \equiv u_\mathrm{in} h/\nu = 130, 150, 1300\) で典型的な超臨界遷移現象の Taylor 渦,波状 Taylor 渦,変調波状 Taylor 渦が生じます(\(r_\mathrm{in}, r_\mathrm{out}\):内円筒,外円筒半径,\(u_\mathrm{in}\):内円筒回転速度,\(h = r_\mathrm{out} - r_\mathrm{in}\):ギャップ幅,\(\nu\):動粘性係数).これらの流動構造に対して軸方向圧力勾配駆動を与えると,完全層流化を経たのちに亜臨界遷移現象の乱流ストライプが発生します.生じた現象に対して各種乱流統計量を用いることで乱れの強さや異方性を定量評価しました.
また,この論文はイタリアのローマで開催された乱流・熱輸送に関する国際学会 10th International Symposium on Turbulence, Heat and Mass Transfer (THMT’23) の講演論文が優秀と認められ,International Journal of Heat and Fluid Flow の特集号に招待されたものです.
11 月 28 日(木) 【非公式】東京理科大学創域理工学部機械航空宇宙工学科 学位論文 LaTeX テンプレートの作成
最近,機械航空宇宙工学科および機械航空宇宙工学専攻 「非公式」の学位論文 LaTeX テンプレートを作成しました.塚原研究室の GitHub Organization で公開しています[入手は こちら].研究室で以前から使用していた学位論文テンプレートは結構古く,pLaTeX の使用を前提としていたほか BibTeX の機能も備わっていないため,現代の LaTeX 事情には合わない仕様でした.そういうわけで,学科の学位論文要項を満たし,最新の LaTeX の技術をふんだんに盛り込んだ学位論文 LaTeX テンプレートを新しく作りたいという思いが結構前からありました.また,世の中に出回っている LaTeX の書籍は非常に充実した内容で書かれていますが,あまりにも情報量が多いため「本当の」LaTeX 初心者にはとっつきにくいのではと感じていました.そこで,「本当の」LaTeX 初心者が学位論文を書き上げること「だけ」を目標にした際に必要な情報を集めた マニュアル を併せて作成しました.
今回新たに取り入れた内容としては,
- LuaLaTeX でのタイプセット
- jlreq クラスの使用
- unicode-math の使用
- BibTeX の使用(JSME-bst)
などがあります.
- pLaTeX はレガシー LaTeX ですからモダン LaTeX である LuaLaTeX に移行したかったのと,最近 (u)pLaTeX が危ない という話をよく聞くようになったのでさすがにまずいなと感じたからです.ただ正直,学位論文レベルの長さになると LuaLaTeX のタイプセットがやはり遅いなと感じます.最近は Typst が話題で,LaTeXから移行している人も多いようですが,現状学術の世界では LaTeX が圧倒的なシェアとなっている以上,まだしばらくは LaTeX から離れることはできないでしょう.私も Typst 使いこなしたいですね.
- jlreq はとてもいいですね~.カスタマイズしやすかったです.ただ,学位論文を書くだけのユーザーにとってはメリットが一切ないのでここは完全に私の自己満足です.
- せっかく LuaLaTeX の導入でモダンになったのだから数式まわりも unicode-math でモダンにしようと思い,導入しました.
- 私が作成した「非公式」日本機械学会仕様の BibTeX スタイルファイル JSME-bst を使用しています.「最新の技術を使用したテンプレートにするなら biblatex を使えよ」と言われそうですが,biblatex で日本機械学会仕様を完璧に再現するのは大変そうだったので一旦 BibTeX で勘弁してほしいです.そのうち置き換えるかもしれませんが.
11 月 15 日(金) ウェブページのリニューアル
ウェブページをリニューアルしました.元々 Google Sites で作成・管理していましたが,コードで書きたくなったのと,自由度が欲しくなったので GitHub Pages を利用することにしました.